この夏、子供から大人まで皆に観てほしい不朽の名作「スタンド・バイ・ミー(STAND BY ME)」。
少年たちのひと夏の冒険、青春、友情、葛藤、そして成長。
すべてが色濃く描かれている本作品の「素晴らしさ」と「感想」を私なりの観点からご紹介します!
概要
「スタンド・バイ・ミー」は1986年に公開され、1950年代末のオレゴン州を舞台に12歳の少年たち4人の「ひと夏の冒険」を描いた作品です。
田舎で暮らしていた4人の少年たちは、いつものように、木の上に建てられた秘密基地で集合します。
4人はそこで、「行方不明である一人の少年が列車の事故に遭い、死体のまま見つかっていない」という情報を基に、死体を探し出すことで一躍有名になろうと、線路に沿って「死体探しの旅」に出かけるところから、物語は始まります。
「スタンド・バイ・ミー」を観るべきポイント
物語の始まり方が突拍子もない
少年たちの青春を描いた映画である本作品ですが、始まり方にびっくりします。
なんと列車事故に遭った一人の少年の「死体探し」をすることが冒険の始まりなんです。
4人は、線路に沿って歩いて、死体を探しに向かいます。
「死体を探しだすこと」=「一躍有名になれる」と少年たちの単純な思いが、どのような展開を経て、結末を迎えていくのか。
楽しみで仕方がない始まり方で、見どころポイントです。
少年たちの性格、育ってきた背景
4人の少年たちは、それぞれに個性があり、性格も違います。
リーダー格で大人で頭のいい「クリス」、真面目で優等生の「ゴーディ」、お調子者で自我が強い「テディ」、ちょっと抜けているが愛くるしい「バーン」。
みんな異なる性格で、個性豊かな少年たちですが、「アルコール中毒の父親や不良の兄」を持つクリス、「若くして他界した兄を愛し、自分に関心がない親」を持つゴーディなど、皆様々な背景を持っていました。
「どうしてこのような性格なのか」、「どのように育ってきたのか」、色濃く描かれる少年たちの背景も見どころであり、色んな想いがこみ上げてくるポイントです。
町を出て冒険するワクワク感
12歳の少年たちが、夏に田舎の町を出て、線路沿いを歩いて冒険をする。
時には列車に追いかけられたり、近道したり。野外で一晩過ごすことにも。
誰でも昔感じたことのある、少し遠くへ出る時の「期待感」と「不安感」が描かれ、私も昔を思い出したかのように、懐かしい感じがしました。
子供は共感し、大人は昔の気持ちを思い出す、そんな感情を持たせてくれるところも見どころです。
少年たちの涙
育ってきた背景から、少年たちが涙を流すシーンも。
私が一番印象に残っている場面は、クリスの涙。
過去に給食費を盗んでしまったクリスは、正直に先生に話し給食費を返すも、その給食費は先生が勝手に使い、騙されたと言う経験。
大人への信頼を裏切られたと嘆くシーンは、めっちゃ感動します。
ただ一つ言いたいのは、クリスの演技がすごすぎるっ!!!
さすが天才ですよね。
本気で感動させられました!
少年たちの成長
ひと夏の冒険の中で少年たちは喧嘩をし、互いに慰め合い、一方的にやられていた不良青年のエースに立ち向かい、死体を目にして「死とは何か」を考えます。
そして町に戻った時には、「その町が小さく違って見えた」と締めくくられます。
町を出る前と帰ってきた後で、それほど大きく成長したことが伺える描写も見どころです。
「スタンド・バイ・ミー」を通して感じること
敷かれたレールから自分たちの道へ
本作品はの序盤から中盤にかけては、線路(レール)に沿って冒険をしていきます。
途中、脇道に逸れますが、再度レールに戻って冒険を再開していきます。
その過程で、「観るべきポイント」で挙げたような様々な展開があり、目的である死体の近くまで進んだところで、分岐点が訪れます。
「遠回りだけど、レールに沿って進む」か「レールから外れて、自ら選んだ道を進む」か。
この冒険で成長をしていった少年たちは、自ら選んだ道を進む決断をするんですが、そこが少年たちの成長を色濃く表現している部分ではないかと思います。
様々な家庭環境、育ってきた背景がある中で、周りの大人たちが敷いたレールを進むのではなく、自分で選んだ道を進んだわけですね。
「スタンド・バイ・ミー」が伝えたかったこと
この冒険はわずか2日の出来事ではあるのですが、きっかけさえあれば、少年たちだけでなく、人は成長でき、自ら道を選び進むことができると伝えたかったのではないでしょうか。
また、「死とは何か」という問いかけ。
「生まれて間もない少年たち」と「人生の終わり」。
その答えをしっかり持っている人は少ないと思いますが、「自分はどのような人生を送り、どのような人生の終わりを迎えたいか」を考える一つのキーを示してくれているのではないかと感じます。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
「スタンド・バイ・ミー」の見どころが伝わっていたら嬉しく思います。
私的な観点からの考察でしたが、みなさまにはこの映画がどのように映るのでしょうか。
ぜひ、一度観てみてくださいっ!
それではっ!
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