家にカーポートを造る時、「法律のこと」って考えていますか?
家自体を建てる時は、いろいろ難しい法律をクリアしないといけないんだろうなと考える人は多いと思います。
では、カーポートではどうでしょう。
実は、カーポートも建築物であり、家と同様に法律を守る必要があるんです。
そこで、気をつけるべき重要な3つのことをご紹介します。(令和3年6月25日時点)
気をつけるべき重要な3つのこと
カーポートを造る際には、法律違反にならないよう、気をつけるべき重要な条文があります。
- 建築確認申請(建築基準法第六条)
- 容積率と建ぺい率(建築基準法第五十二条、五十三条)
- 防火地域、準防火地域、22条地域(建築基準法第六十一条、二十二条)
まず、前提として、カーポートは建築物に当たります。
「建築物」は建築基準法という法律を守る必要があり、今回特に重要な条文について、簡単に説明していきます。
建築確認申請(手続き)
家にカーポートを造る際、基本的には造る前に建築確認申請(建築基準法第六条)が必要です。
ざっくり言うと、建築物を建てますよ、造りますよという手続きのことです。
理由は、カーポートは「建築物」であり、「増築」に当たるからです。
この手続きをせずに、カーポートを造ってしまうと、違反になることもあります(解体しなければならないことも)ので、十分注意しておくべきです。
一部例外はありますが、ほとんどの場合、手続きをする必要があると思っておいて問題ないでしょう。
例外の一つとして、床面積の合計が10㎡以下の場合は適用されないこともあります。詳しくは以下の記事を参考にしてください。
容積率と建ぺい率(建築物の大きさや広さの限度)
ほとんどの地域では、一つの敷地内に建てられる建築物の「大きさ」や「広さ」が決まっています。
「容積率(ようせきりつ)」と「建ぺい率(けんぺいりつ)」(建築基準法第五十二条、五十三条)と言って、敷地によって、その敷地の何%までと決まっているのです。
少し専門的になるかもしれませんが、(この例は、読み飛ばしてもらってもokです)
例えば、100㎡の敷地があって、容積率200%、建ぺい率60%と決まっているとします。
地上2階建(1階と2階)の家を建てたいと思った場合、
- 1階と2階の床面積が全部で200㎡(100㎡×2倍)まで
- 1階か2階の床面積で広い方が60㎡(100㎡×0.6倍)まで
以上のどちらにも合わせる必要があります。
このケースでは、1階60㎡、2階60㎡の合計120㎡までということですね。
つまり、家+カーポートを建てる際は、どちらもひっくるめた「大きさ」や「広さ」が決まっている基準を超えないか、確認する必要があるということです。
家がとても大きく、広いなら、カーポートは建てられないこともあります。
防火地域、準防火地域、22条地域(火災の範囲を広げないための基準)
地域によっては、防火地域、準防火地域、22条地域(建築基準法第六十一条、二十二条)と言う地域があります。
この地域では、火災が広がらないように、「燃えにくい材料や構造」で造る必要があると決まっている場合もあります。
ホームセンターで売っている商品では、ダメなこともある!ということですね。
建築物が燃えて、被害が広がっては、大変なことになりますよね・・・
法律違反にならないために
せっかく自分好みの素晴らしいカーポートが出来上がっても、法律に違反していると、解体しなければならないこともあります。
「この程度は大丈夫だろう」と過信せずに、建築士や相談窓口などでしっかり確認することが大切です。
さいごに
建築物は持ち主やそこに住んでいる家族だけでなく、お隣さんや周りの人達にも影響を及ぼす可能性があるものです。
情報をしっかり把握して、これからもマイホームでみんな笑顔で過ごしたいですね!
それではっ!
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